住まい造りに役立つ知識

マイホーム建築で失敗しないためには

2020.6.1

マイホーム建築で失敗しない5つのコツ

マイホームを取得する場合、30年以上のローンを組んで購入することも多いでしょう。一生モノですから「失敗しない家づくり」を目指したいですよね。
国交省による平成30年度の住生活調査による、住み替え・リフォームしたい理由TOP5である「広さや部屋数」「収納・水回りの使い勝手」「維持管理のしやすさ」「換気・日当たり・遮熱性」「住宅費負担」について失敗しないためのコツはあるのでしょうか。

1:部屋の広さ、部屋数の失敗をなくすコツ

部屋が狭くなる理由としては「こどもなど同居家族が増えた」「家具が増えた」などあります。

5年後の家族構成で考えよう!

住宅建築の計画をするとき、5年後の家族の姿を思い描きながら計画すると良いと言われています。5年の間に、新しく赤ちゃんが誕生したり、大学進学してひとり暮らしを始めたり、もしかすると親を一時的に呼び寄せる可能性も考えられます。家族が増えれば家具も増えます。家族構成の変化をあらかじめ想定しましょう。

家具・ベッドの配置を決めよう!

家づくりの打ち合わせをする際に最初に目にするのは「間取り図(平面図)」になります。けれども、間取り図だけで部屋の広さを実感できないことが多いです。その部屋に必要な家具配置計画をすることで、失敗のない広さを得られる可能性がグンと高まります。

2:収納・水回りなど家の使い勝手が悪い失敗をなくすコツ

「収納が少なすぎて、片付かない」「キッチンと洗濯室が離れている」「こどもに目が行き届かない」など家事が重労働になってしまう家は使い勝手が悪いものです。

家族動線をスッキリさせよう!

使い勝手の悪い家の最大の原因は、家族の動線が考えられていないことです。「こどもが帰ってきたら、荷物を置き、手洗いうがいをし、おやつを食べ、宿題をする」という動線。「主婦が朝起きてから、顔を洗い、朝ごはんを作り、家族を送り出して予約洗濯しておいたモノを干し、出勤する」など家族の動線をイメージし、スッキリ動けることで使い勝手は格段に良くなり家事時間を減らせます。

モノの収納場所を決めよう!

収納がよく考えられていない家は散らかりがちになり、片付けが家事負担をふやします。何をどれだけ収納する必要があるのか、モノのサイズと量をあらかじめ決めておくと良いです。基本は「家族全員がモノの収納場所を把握している」収納を考えます。そうすることによって常に片付いた部屋が手に入るばかりでなく、家族の自立につながります。

3:維持管理しにくい失敗をなくすコツ

維持管理のしやすさも家事負担・ランニングコストの軽減に効果的ですから、しっかりと考えたいところです。

わが家に合った機能性トイレを選ぼう!

トイレは毎日掃除を行いたい場所です。5分で掃除を終えられるからこそ毎日負担なく掃除ができます。毎日掃除を実現するために必要な要素は、トイレ自体が掃除しやすい形状をしていること、そしてトイレの奥まで手が入りやすい事です。自動開閉・自動洗浄・ニオイ消しトイレなどは、使用者の衛生面ではいいのですが、掃除をする場合や生活音的には過剰な機能となってしまうこともあります。

吹き抜けの高窓・天窓のメンテナンスについても考えよう

吹き抜けは狭いリビングに開放感を与えたり、明るいリビングを作るために有効ですが、吹き抜け用の大きなガラス窓は、「特注品で高額」「夏場の強すぎる日差し」「空調効率が悪い」「高所の掃除が難しい」などクリアすべき点があります。

4:換気・日当たり・遮熱性の失敗をなくすコツ

高温多湿の日本では「カビ」の問題を避けて通れません。湿度を調整したり、夏涼しく冬に温かい家づくりも快適な暮らしには必須要素です。

窓設計に要注意!

窓はとっても重要な役割を担っています。光りをとり、換気をし、解放感を生み出しますが、逆に耐震性や防犯性を弱くしたり、室内の暖気・冷気を外に逃がしてしまう熱損失の最大原因となります。風通し良く、効率的に光りをとりつつ二重窓にするなどの工夫により快適なくらしを作ります。

階段・吹き抜けで「暖房が効かない」を避ける!

二階建て住宅の場合には、玄関からリビングにかけて階段を作ることが多いです。階段を「吹き抜け」の一部におくリビング階段にする場合、冬の暖房効率は悪くなりがちです。家を魔法瓶化したり、二階にたまる暖気を循環させるシステムを導入するなど、外気温の影響を受けにくい省エネ住宅づくりが推奨されています。

5:住宅費負担が重すぎる失敗をなくすコツ

住宅ローン負担が重荷になってしまうのは「建築費が予算オーバーした」「思ったより維持費がかかった」という二つの原因があります。

イニシャルコストパフォーマンスを上げるには

住宅の建築費を考える際に、「ローンを組める金額」を目安にする場合も多いでしょう。自己資金をいくら出せるかということも大きな要素ですが、「建築費」以外に「確認申請などの諸経費」「建築費に含まない家具・照明器具・カーテン・電化製品など」「外構費」「仮住まい家賃」や更地でない場合は「解体費」など、住宅建築の際にかかる費用をすべて「ローンを組める金額+自己資金」から差し引いた残りが、建築予算となります。

建築費コストパフォーマンスを上げる最も大切な事は「合い見積もりをとる」ことです。基本的には同じ設計内容で、二社以上に見積もりを依頼することで、その時の建築費の相場が見えてきます。見積合わせすることで会社の姿勢や、建築費を精査するあいだにイメージ共有が深まり信頼できる相手かどうかが見えてくるメリットがあります。

ランニングコストパフォーマンスを上げるコツ

「光熱費」「環境整備費」「リフォーム費用」が大きなコストとしてかかってきます。省エネルギー住宅にして光熱費を押さえ、耐震住宅・バリアフリー化・防犯住宅化することで家庭内事故・災害を減らすことができます。ただ、過剰設備は初期建築費を押し上げます。室内の色や素材・照明器具を工夫することでもランニングコストを押さえる工夫が必要です。

理想の間取りについてイメージ共有しよう!

家族構成の変化や家具の配置にしろ、自由設計の注文住宅であればヒアリングしてからプランニングするものです。間取りプランが決まってしまっている場合は、家に合わせた暮らしをすることになりますから、家族で5年後、10年後に棲める家かどうかをよくよく検討する必要があります。中古住宅、建売り住宅、自由設計が効かないハウスメーカーの購入をする際には、注意しなければならない点です。
「どういう家に住みたいか」を担当者にしっかり伝えましょう。そのためには我が家の理想の家を家族で十分に話し合ってイメージ共有しておくことは、失敗しない家づくりに最も大切なことと言えるかもしれません。

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