ニューヨーク

マンハッタンのテナント事情

2020.7.22

今回は日本のカフェがNYに出店した際の現地の模様をお伝えしますね。このお店の方々と出会った時には既に先方の仲間の現地不動産屋さんが幾つかのテナント候補を探してもらっている状態でした。最終的に決まったのがここの場所。

NYのテナントは床の厚さが10センチ以上になることも。店が変わる度に仕上げ材を上から貼っていってます。

ただ、ここの物件かなりの曰く付きだったんです。NYでは日本と違ってインテリアの変更でも必ず建築士が役所に申請を行う必要があります。その際にビルに対して如何なる違法行為が見つかったら全てクリアしないと申請できないのです。

https://www1.nyc.gov/site/buildings/index.page

NY市のこのサイトでは物件を借りる人のために住所を入力するだけで簡単に幾つ違法箇所があるかチェックできる出来てしまうのです。

壁の位置にラインを引いて、現場でボリュームチェックをしています

私達はこの話を受けた時に直ぐにチェックしてみると、なんと20以上の違法行為がリスト化されていました。簡単に解決できる設備的なことから、なかなか難しい構造の事まで。これは着工までの果てしない旅の始まりかも?とりあえず現地に行ってみると、なんと隣のビルと地下で穴を開けて行き来できるようにしていたんです。

マンハッタンの多くの建物は外壁は煉瓦、中身は木造なんです。ここは足を踏み外すと地下に落ちてしまいます。

オーナーは台湾の女性で『これだと工事出来ないから直してくださいね』というと急に英語の出来ないふりを始めました。なので中国語の出来る仲間が問いただしても結局知らないフリ。借りた側はこんな事でオープンが遅れてしまってはという事で、結局は借主負担で修繕が行われました。

スタディ模型

NYは日本とは全く違います。日本人の感覚ではまさか!と思うこともやってしまう事も。何せ様々な国の人々が住んでいるということは、色んなことが起きる、ということでNY市が厳しく規定するのも頷けますね

エントランスのスタディ。入り口とコールドケースの適度な距離の検討を行いました。

NYでお店やオフィスを出店希望の方、studio ai architectsでは二国間でサポートさせて頂きます、ご連絡お待ちしています!

studio ai architects 塚原 信行