ホームインスペクションて何？
最近、用いられる様になった住宅の用語に「ホームインスペクション」という言葉があります。ご存知でしょうか？
これは日本語に訳すと「住宅診断」という意味になります。しかし、住宅診断と言われてもイメージがしにくいことでしょう。
そこで、ここではどの様な物であるかを解説したいと思います。
ホームインスペクションとは
まずはホームインスペクションとは何かについて解説します。
住宅のプロによる診断
ホームインスペクションは住宅の「品質診断」です。住宅は建築基準法など、非常にレベルの高い基準をベースにして建てられるのですが、実際の建物を見てみると法的基準と状態が違っている場合があります。
例えば、法律を遵守している住宅であっても、築年数が経っているとシロアリの害などを受けるかもしれません。そうすると建物の部材の強度が落ちてしまい、倒壊などの危険性が出て来ます。
この様なケースがあるため、実際の住宅そのもののチェックが重要で、ホームインスペクションが必要となるのです。
尚、ホームインスペクションには建築士をはじめとした住宅のプロが診断に臨みます。非常に心強い味方になる存在と言えます。
第三者の立場からの診断となる
不動産の購入には多額の費用が必要です。そのため失敗は許されません。
そこで品質診断が必要なのですが、住宅のチェックは不動産業者に依頼すれば良い、と思うかもしれません。確かに不動産屋は宅建士を持つ不動産のプロです。しかし、不動産屋がチェックすると、自社に有利な裁定を下すことも考えられます。そのため、公正な診断のためには第三者の立場でのチェックが必要です。
その点、ホームインスペクションは第三者の立場での診断です。そのため、公正な診断となるのです。
ホームインスペクションを受けるメリット
ホームインスペクションを受けるメリットは、やはり「プロによる第三者のチェックを受けられる点」と「信頼性の高い診断を受けられる点」です。
まず、第三者視点での確認が必要なのは、先にも挙げた様に、不動産屋任せにしてしまうと、こちらに不利な結果を出して来る可能性がある点です。しかし第三者の立場からのチェックであればその様な事態はありません。
また、高い信頼性のチェックも必要です。と言うのも、住宅は「高度な技術の集合」とも言うことが出来るからです。
例えば、先に挙げたシロアリの害の場合、シロアリの特性なども知っておかなければ見落とす可能性も出てきます。また、床の傾きなどを見る場合でも、検査のノウハウがあるのです。
ホームインスペクションは耐震診断とは違う
ホームインスペクションは耐震性まで診断してくれるのか、といった疑問を持つ方も多いと思います。と言うのも耐震性は住宅の重要な基本性能であるからです。しかし、ホームインスペクションは耐震診断までは含みません。
耐震診断は建物の現地調査をして、建物各部の耐震性に関わる部分の確認です。その一方で、ホームインスペクションは建物の劣化状況や施工不良の有無などの確認となり、耐震診断と別物となります。ですから、耐震性に疑問が残る場合には、別途に耐震診断を受けることが必要です。
尚、耐震性に関する法律は時代と共に変わって来ました。そのため、特に古い住宅だと耐震性において未確認となります。築古の住宅には耐震診断を併せて受ける方がベターです。
マイホームを中古で購入の時にはぜひ利用しましょう
マイホームは「一生の買い物」と言われる程の大きな買い物です。そのため、不具合のある物件を間違って購入することは避けなければなりません。そして、特に中古住宅の場合は老朽化もあるため、余計に不具合が懸念されます。
そのため、ホームインスペクションによる住宅診断は非常に重要になります。住宅購入の際にはホームインスペクションの活用がおすすめです。
まとめ
ホームインスペクションについて解説して来ましたが、住宅を買う上で「頼れる存在」であることが分かったと思います。
ぜひホームインスペクションを有効活用し、失敗の無いマイホーム購入としましょう。