住まいの支払いスケジュールと住宅ローンの関係
支払いスケジュール
みなさん、夢のマイホームが完成するまでにどのタイミングで費用が必要になるかご存知ですか?住まいづくりの途中でお金が支払えないという事になってしまっては大変、スムーズにプロジェクトが進まなくなってしまわないよう、住まい造りの際の支払いスケジュールを見てみましょう。
下記の表は土地購入から住まいが出来上がるまでのサンプルになります。そこに不動産屋さん、設計事務所、工務店と3社の支払いを一般的なケースの例に挙げてみました。
まず、不動産屋さんには土地購入時に全額支払いますよね。建物の方はまだ、この時点では実在しないものなので、幾度かに分けて支払いを行います。設計事務所へは契約時に着手金を払い、通常3回くらいに分けて支払います。工務店にも着工から通常3回に分けて、仕事のステップごとに支払いが生じます。まとめたものが下記の表になります。
0ヶ月目 土地購入時 | 6ヶ月目 着工時 | 9ヶ月目 上棟時 | 12ヶ月目 竣工時 | |
土地代 | 3000万円 | |||
設計費 | 100万円 | 100万円 | 100万円 | |
竣工費 | 1000万円 | 1000万円 | 1000万円 | |
計 | 3100万円 | 1100万円 | 1000万円 | 1100万円 |
期間:設計6ヶ月、施工6ヶ月と仮定
住宅ローンの種類
さて、それではこのスケジュールに合わせてどのような支払い方法の選択肢があるのかみてみましょう。下記の表には4つの事例を記載しました。
0ヶ月目 土地購入時 | 6ヶ月目 着工時 | 9ヶ月目 上棟時 | 12ヶ月目 竣工時 | ||
支払額 | 3100万円 | 1100万円 | 1000万円 | 1100万円 | |
1 | 一括(最初) | ローン | |||
2 | 一括(最後) | 自己資金 | 自己資金 | 自己資金 | ローン |
3 | 分割 | ローン | 自己資金 | 自己資金 | ローン |
4 | つなぎ融資+一括(最後) | つなぎ融資 | 自己資金 | つなぎ融資 | ローン |
1、一番最初の土地購入時に住宅ローンを実行する場合は、その後の全ての支払いに対応できるメリットがあります。最初に全額借りて、土地購入分以外は一旦定期預金にします。それを必要に応じて切り崩しながら支払いに応じる形になります。デメリットは翌月から返済が始まる=借入金の金利が最初から始まります。ただ場所によっては竣工後に元金の返済が始まる所もあるので、確認は重要ですね。
2、竣工時に一括実行した場合は余計な金利は抑えられますが、それまでの支払いを全て自己資金でカバーする必要があります。普通はそんなに自己資金は用意できないものですよね。
3、そこで分割ができるか尋ねてみましょう。金融機関によって複数回、対応してくれるところもあります。大きな金額の動く土地購入時と竣工時に住宅ローンを分けることができれば、残りを自己資金で対応することもできます。
4、最後に住宅ローンとは別につなぎ融資を組み合わせるという方法もあります。これは、もう一つ別の住宅ローンを加えることで、複数回の支払い回数に対応する方法です。自己資金が少額の場合などの場合は助かりますよね。ただ諸経費がその分上がります。
諸経費の目安は幾らくらい?
ここで指す諸経費の内容とは住宅ローン、土地所得、建物所得、この3種類に関わるものの手数料や保険や印紙代などです。その目安が総事業費(土地+建物)の6%になります。
これがつなぎ融資も加えるとプラス2%くらいですので、住宅ローン+つなぎ融資だと合計8%くらいが目安になります。この資金は自己資金で用意しておいた方が良さそうですね。
因みに、今回のケース、土地代3000万円+設計費300万円+施工費3000万円=総事業費6600万円の場合、住宅ローンのみですと諸経費は6%の396万円、つなぎ融資を含めると8%ですので、528万円となり、差額132万円となります。
この計算だけですと、単純につなぎ融資の方が損をしてしまうのですが、色々と金融機関ごとに比較すると必ずしもそういう事にはならない場合もあります。借り入れの際は色々なところに当たってみることをお勧めします。